備忘録〜企業経営理論③〜研究・開発・競争
●研究の分類
・基礎研究:仮説や理論を形成するため、もしくは現象や観察可能な事実に関して新しい知識を得るために行われる理論的実験的な研究。応用や用途は考慮しない。
・応用研究:基礎研究によって発見された知識を利用して、特定の目標を定めて実用の可能性を確かめる研究のこと。もしくは既に実用化されている方法に関して新しい応用方法を探す研修のこと。
・開発研究:基礎研究や応用研究の実験から得た経験を利用して、材料・装置・システム・工程などの開発、研究を行うこと。
●プロダクトイノベーション
従来存在しなかった新製品を開発するための技術革新のこと。
●プロセスイノベーション
既存製品の生産工程や技術を改良すること。
既存製品の細かい部分の改良を積み重ねる技術。
従来とは全く異なる価値基準を市場にもたらすイノベーション。未熟なことが多く、評価されないことが多い。
●モジュール化
ある程度の部品を組み合わせるだけで製品が完成するような仕組みにすること。
メリット:コスト削減、モジュール化した部分以外に変化を加えるために集中できる、システムを多様化して様々な組み合わせを生むことができる。
デメリット:インターフェイスの進化が抑制される、幅広く対応させるために結果的にシステム全体の無駄が多くなることがある。
製品の機能が複数の部品(コンポーネント)にまたがって複雑に配分されていて、部品間のインターフェイスも事前に標準化されていないような製品設計思想のこと。
メリット:製品としての小型化や軽量化を目指す製品に適している、無駄のないシステム設計が可能、システム全体の最適化を図れる。構成要素間に相互依存があるため模倣の困難性が高まり、持続的な競争優位性が確保できる。
製品間で、機能・品質・ブランド力に違いがなくなり、製品の企画課・標準化が進むこと。参入企業が増加し、製品の差別化が困難になり、価格競争が激化する結果、企業が利益を上げられない程に低価格化すること。
市場競争の結果、需要者や供給者によって認められた事実上の業界標準のこと。
同じネットワークに参加するメンバーが多いほど、そのネットワークに参加するメンバーの効用が高まること。機能は他の製品に劣るけど、早期に高いシェアを獲得すれば普及速度は速くなり、企画競争を制することがある。
※家庭用のVTRとレンタルビデオの関係的なイメージを持っておく。
●クリティカルマス
ある製品やサービスが爆発的に普及するためいに、最低限必要な市場普及率のこと。
●シード期 ⇨ 起業まで
●スタートアップ期 ⇨ 起業から製品やサービスの販売を開始して事業が軌道に乗るまで
●急成長期 ⇨ 製品が市場や顧客に認められて規模が急拡大する時期
●安定成長期 ⇨ 市場や製品が成熟して規模拡大が鈍化する時期。
●デビルリバー(魔の川)
基礎研究で開発されたシーズの社会的な有効性が識別しにくいことで直面する関門のこと。研究開発プロジェクトが基礎研究から製品化を目指す開発段階へ進めるかどうかの段階
●デスバレー(死の谷)
応用研究と製品開発の間で十分や資金や人材が確保できないことで直面する関門のこと。開発段階へ進んだプロジェクトが事業化段階へ進めるかどうかの段階。
●ダーウィンの海
事業化した後に待ち構える、市場における激しい競争に晒されることで直面する関門のこと。事業化してもその中での競争に打ち勝つ必要がある。
新事業の開発のために社内で作られる独立的運営組織のこと。